ずりーせんSHOW

金玉が奏でるグルービーなベースライン

アマゾネスのお弁当屋さん

アルバイトを始めた。実に5ヶ月ぶりの労働である。

 

この数ヶ月、プログラミングの学校に通っている。
失業保険をもらいながら通えたら良かったのだが、前職の勤務期間が11ヶ月だった為、ギリギリ支給の対象にならなかった。 トホホ……

 

貯金を切り崩しながら生活してきたわけだが、さすがにそれも限界みたいだ。
このまま税金とか払えなくなったら人間として終わる気がする。
そんなわけで、僕は断腸の思いでアルバイトを始めることにしたのである。

 

いくつか面接を受けてみたけど、ちゃんとした感じの店にはなかなか受からない。
まぁそれもそうだ。数ヶ月後には就活が始まるし、すぐに辞めてしまうヤツを雇おうとは思わないだろうしな。

条件をグッと下げ、受かりやすさ重視で応募する。すると、今度はあっさりと受かってしまった。数ヶ月しか働かないヤツを雇うとは、よほど人手不足なのだろう。

 

勤務先は地元の弁当チェーン店である。何度かそこを利用したことがあったが、どの時間に行っても店長が忙しそうに働いていた。
まさか自分がそんな環境に身を置くことになるとは……。

 

チェーン店と言うこともあり来客数が多く、業務はそれなりに忙しい。だがそれ以上に作業場でのアウェイ感の方が堪える。

その店舗のパート・アルバイトは僕以外全員女性である。それを聞くと華やかな職場をイメージするかもしれないが決してそんなことはない。むしろ逆、アマゾネスの集落に迷い込んでしまったような感覚である。

パートとして長く勤めている人ばかりで、その店舗でアマゾネスたちが快適に作業をできるような文化がすでにできあがっている。
そんな環境に男の僕が入り込んでくる訳だからお互いやりにくい。

居心地の悪さは妙に排他的なアマゾネス達の習性も影響している。
しばらく働いてはみたが、どうも僕は仲間だと思われていないらしい。普通に作業していても舌打ちされるし、忙しい時間帯だと作業の進め方を質問しても「あーうるさいうるさい」といった返事しかかえってこない。

 

 

 

 

チンコチンコチンコーー!!!

⬆インターネットにチンコと書くことでストレスを外に逃がしている

 

 

まぁでもしかたがない、こんなくそったれな環境でも働かなくては生きていけねぇ。
マーシーも言ってたよな、くだらねぇ仕事でも仕事は仕事、働く場所があるだけラッキーだろう。

 

バイトをはじめて1ヶ月が経とうとしている。
僕はバイト中、脳内でクッキングパパのOP「ハッピー2・ダンス」を流し、マスクの中であごをしゃくらせながら鉄鍋を振り、我が身に荒岩一味を降ろしている。

意味のない行為に思うかもしれないが、これは僕なりのファイティングポーズ。
劣悪な環境に耐える為の知恵であり、アマゾネス達への反抗の精神であり、悪には屈しないという戦う意志である。

奴らが好戦的な以上、僕もつきだした拳とあごを引っ込めるわけにはいかない。

 

おわり