ずりーせんSHOW

金玉が奏でるグルービーなベースライン

地元の子供たちとの会話で、あの頃の記憶が蘇る。

昔からの友人に誘われ、月に1回、地元の公民館で小学生に卓球を教えている。

 

小学生はすごい。 もうね、エネルギーがぱんっぱん。 エネルギーの塊が部屋中を走り回っている。 同じ空間にいると童力(子供のエネルギー)によって肉体が消滅しそうになる。


先月、卓球教室が終わり、走って帰っていく子供たちを見送っていたら友達のお母さんがいた。
軽い挨拶のあと、「いや~子供は元気いっぱいで大変っすね」なんてことを言ったら、「ずりーせんちゃん(私)が小学生の頃のほうが賑やかだったわよ」と返された。

 

いやいや、そんなバカな。確かに家の二階から水風船を投げたり、DSiのカメラで道行く人の顔を撮ってコレクションしたり、ほんのすこしクソガキではあったけれど、そこまでパワフルではなかったような……。

 

まぁでも、もう十何年も前だからなぁ。きっと成長し自我が芽生えてくるにつれ、今の性格と昔の記憶が勝手にリンクして、小学生の僕が見た当時の情景もすこし脚色されて覚えてるのかもしれない。


童心ってのはもう自分の手では取り出せないほど心の奥底に沈んでしまったのかもな。
↑PUNK ROCK!!

 

 

7月の卓球教室。 小学生はもう夏休みらしい。


夏休みの宿題がぜんぜん終わらなくて先生にめちゃくちゃ怒られたという体験談を話したら、高学年の子が「私のクラスはあたりの先生だから大丈夫!」と言っていた。

先生にあたりはずれとかあったよなーと思いつつ、その先生のどういうところが当たりなのか聞いてみた。

 

「あのね!帰りの会の先生の話が短くてほかのクラスより早く帰れるんだよ!」

 

 

 

うわ~~~‼ めっちゃいい~~~‼

 

そのかんじあるよな~~‼

 

帰りの会が短い先生はあたりだったわ~~~‼

 

5時間目のあとの風景が鮮明に浮かんだ。たしかに早く帰りの会が終わったクラスの奴らが廊下を歩いているとなんかくやしかったよなー。

現役小学生から発せられた超ディティール小学校あるあるを聞いた瞬間、僕は奥底に沈んだ童心を取り戻した。

 

話を聞いて、昔も今も小学生の日常はそれほど変わってないみたいだ。
休み明け、うっかり学校にサンダルを履いていったら体育の時間に見学させられるし、帰りの会で「BELIEVE」を歌うし、国語でスイミーもごんぎつねもやるし、夏休みの宿題の習字はできるだけ簡単な漢字を選んで適当に済ませるらしい。

おそらく、小学校では1年の流れがある程度決まっていて、僕が卒業してからも毎年同じようなイベントが行われていたのだろう。
僕が子供のころ送っていた小学生ライフを今の子ども達も同じように体験していると思うと嬉しくなる。

 

昔に比べて変化している部分もあった。

なんと言ってもインターネット関係。コロナでオンライン授業があってるからか、最近の子は電子機器の扱いが達者である。
その場にいた子供の半数がスマホを持っていた。親のお下がりらしいけど小学生がスマホってすごいな。友達とLINEしたりYOUTUBEでヒカキンを見たりするらしい。
僕が子供の頃のインターネットなんてドラクエⅨですれ違い通信するくらいだったが…。

僕たちが子供の頃は~なんてことを話すけれど、奴らインターネットですでに知ってやがる。ドヤ顔でドラえもんの声が昔と今で違うということを話したがぜんぜん驚かれなかった。何なら「タレント」とかネットで流行った都市伝説もぜんぶ知ってた。
小学生が何も知らないと思って迂闊に知識を披露しようとすると、自分の浅はかさが露呈することを学んだ。

 

その日はほとんどおしゃべりだけで終わってしまった。 卓球教室なのに。
まぁいっか。 ボランティアでやってるようなもんだしな。

思いがけずノスタルジーな1日になってしまった。
子供とふれあうとやさしい気持ちになれて素晴らしい。
ありがとう子供達! 君たちは国の宝だ!

 

おわり